東大卒でイェール大学助教授の成田悠輔さんのあらゆる発言が今、注目されていますよね。
人々がもやもやしている何かを、成田さんは天才的な頭脳で凡人にでもわかるような簡単な言葉を使って、かみ砕いて説明してくださる……。
その発言を聞いて、そう!そう!それをずっと思っていたんです!みたいなことが多いです。
そのような人は多いのではないでしょうか。
気づいたら、自分は成田さんのファンになっていました。
この記事は、Youtube上のあらゆる動画の中で成田さんの名言を拾ってまとめました。
混沌とした現代をどう生きるかについての成田さんの名言をお楽しみください。
もくじ(各リンクから移動できます)
成田悠輔さんによる、現代の生き方・働き方・投資などにまつわる名言まとめ(切り抜き動画などからの引用)
テレビ番組やYoutubeやら、さまざまな番組に出演している成田さん。
現代のあらゆる問題について、わかりやすい言葉で説明してくれています。
あらゆる動画(切り抜き動画もふくめて)から名言を引用しています。
これからの労働・働き方・人間のアイデンティティ
成田「人類の半分以上の人は働かないほうがいいと思っているんですよ。
というのは、生産活動をするときにマイナスの影響しかおよぼしていない人たちがすごい多いと思っていて、(〜一部省略〜)社会的にいないほうがいい人たちが、だけどいてもいいんだよと言ってもらうための装置として、働くとか労働とかが、今は機能していると思うんですよね。
仕事っていうアイデンティティ以外に、自分が世の中に存在していていいんだって思えるような、いろんなアイデンティティをもっと世の中につくっていくことが大事なんじゃないかなという気がします」
価値のあるビジネス・名作はどうやったら生まれるか
成田「SNSは人の反応が見えすぎてしまう。目の前で人が喜んでくれたかどうか、ファボってくれたかどうかが見えちゃうじゃないですか。
そうすると、今そこにすでにいる人が喜んでくれるものに、どうしても反応しちゃうようになりますよね。
だけど、すごい作品とか、すごいビジネスとかって、今そこにいる人がその場で喜んでくれるっていうよりは、その人たちが気づいてないけど欲しかったものとかを、新たに作り出していくみたいな部分が多いじゃないですか。
時間をかけて消費者側を作りかえていくみたいな側面があるものが、いちばん名作であり、価値の大きなビジネスじゃないですか。
そういうのってなんか短期的には、その人たちの声を無視するとか、あるいは無視されるようなものを提供し始めるっていうことが重要なんだと思うんですよ。
そのためには、彼らの反応があんまり見えすぎないほうがいいのかもな、っていう気がするんですよ。
それと同じことが、普通の人間がどんな領域で何をつくったり、何を考えて発信したりするのかってことについても言えるんじゃないかなと思っていて。
人の目に触れずに、それを気にしない形で自分と向き合う時間を確保するっていうのが大事なんじゃないかというふうに、元ひきこもりとしては思う次第です」
人間の不幸・間違った価値観のすり込み・比較
成田「人間が抱えている不幸や不満足のうち、かなりの部分は間違った評価指標を自分の心にすり込みすぎたことによって、生まれている部分が大きいと思うんですよ。
学歴とか、お金とかも典型だと思うんですけど。
お金とかで人間が不幸になってる場合って、本当にお金が足りなくて不幸になっているケースよりも、むしろ『人間の幸福はお金を持ったり、お金を使ったりすることで達成できるはずだ』っていう、とくに根拠のない価値観を自分にすり込んでしまうこと。
そのすり込んだ価値観と比べて、今の自分は足りてないって思って、不幸になる場合がすごい多いと思うんですね。
自分が持っている額と人が持っている額を比べるとか、自分が持っていたり買えるものと、他の人が買えるものを比べたりして、その比較で不幸になるっていう場合が、ほとんどじゃないですか」
最適化社会からの脱皮
成田「健康を気にするのも、お金のことを気にするのも、肩書きやポジションのことを気にするのも、僕たちはまだしばらく未来があるって思うから気にするんですよね。
そういう意味でいうと、滅亡のイメージとか、死のイメージっていうのをどれだけ具体的な形で、明日起こることとしてイメージできるような人間に脱皮するかっていうことが、最適化社会からの脱皮なのかなって思うんですよね」
機械(AI)に仕事を奪われて暇になる人間・これからの生き方
成田「やらなくちゃいけないことみたいなものが見つからなくなってきているんじゃないか、っていう気がすごくするんですよね。
言い換えると、創造的な仕事に僕たちは時間を費やすべきだって言うんですけど、では創造的で僕たちがやりたいことはなんなのかと聞かれると、人類の99%はやりたいことが何もないと思うんですよ。
そういう意味でいうと、僕たちは暇を持て余すようになっている。
(〜一部省略〜)暇を持て余した、やりたいことのない人類がなんかの形で植物のような存在に戻っていくみたいなイメージがあるんじゃないかっていう気がちょっとしていて。
創造性みたいな言葉っていうのは、暇を忘れるために僕たちがつくり出している、かりそめの看板だと思うんですよね。ただただ暇を消費していくことをどうやったらできるかが重要」
AIにはできないこと。人間の強みとしての”感動”や”無駄”
成田「勝ち負けが決するもの、評価しやすいものはAIには負けていきますよね。
どうやったら成功かっていうものがはっきりしていて、AIたちは不眠不休で24時間頑張り続けられるわけじゃないですか。
僕たちは過去数十年間の経験しか持っていないわけですけど、彼らは過去のデータに残っているものすべてを読み取れるわけなので、基本的には負けていくものが多いですよね。
だから、人間にやれることは、簡単に評価できないようなパフォーマンスとか生き方とかをどういうふうに発見していくか、っていうことになると思うんですよね。
(〜一部省略〜)
”感動”みたいなものも人間の強みかもしれないですよね。
ある意味で、感動するとかって”無駄”っちゃ無駄じゃないですか。
それでお金を稼げるわけでも、点数がもらえるわけでもないですよね。
でもやっているということは、ある意味では”無駄”なんだけど、無駄なことって、AIみたいに何かの目的のために合理的に動いている存在にはマネしにくいものかもしれないですよね。
変なこととか、効率が悪いこととか、無駄なことみたいなのをやり続けられるのが、人間のおもしろさであり、強みなのかな、と」
小説・文学の可能性について
成田「言葉で作られたフィクションって、 情報量がある意味で低くて余白が大きいじゃないですか。で、その余白が持っているある種のメタバース性というか、世界性みたいなものがあって、そこに人を没入させる力がすごい強いなと思うんですよ。
(〜一部省略〜)
小説でたとえば「トンネルを抜けるとそこは雪国だった」みたいな描写があると、それだけのものすごい少ない文字数で、動きを持った空間がガッと立ち上がるみたいな感じがあるじゃないですか。
で、しかもその立ち上がり方が人によってそれぞれちょっと違う。だけど、共通したものを持っているみたいな、すごく不思議な没入感を作り出す能力を持っているものなんだと思うんですよね。
ある意味で言葉って貧しいがゆえに、究極のメタバースっぽい感じもあるのかなと昔から感じています」
適職や天職の見つけ方
成田「適職や天職って、人によって見つけ方が全然ちがうんだと思うんですよ。
自分はどっちかっていうと、やりたいこととか、これが天職みたいなポジティブな方向じゃなくて、こういうことはやりたくないとか、これだけはつらいみたいなネガティブ要因があって、それを切り落としていって、自分の仕事にたどり着いているみたいな感じなんですよ。
なので、今自分がやってるような仕事にとくに、プライドとか誇りとかアイデンティティとかぜんぜんなくて、どっちかっていうと単純に朝起きられないとか、チームで仕事するのが無理みたいなので、今に至ってるんですよね。
そういう見つけ方がひとつなのかな、と思うんですよ。
もう1個は、自分はこれをやりたいとか、これが超得意だみたいなもので見つけるっていう方法なのかなと思って、ポジティブな方向から見つける人と、ネガティブを切っていくことで見つける人っていうのは、けっこう性格がわかれるのかな、と」
この時代に投資するべきもの
成田「自分の心と体への投資がいちばんリターンが高い投資という気がしますね。
要は自分の嫌なことをやって消耗しないとか、あとは単純に食事とか睡眠とかベーシックな健康にかかわることと、精神衛生にかかわるようなこと。
お金のために無理しなくていいようにするのは、すごく大きいですよね。
自分自身の肉体と精神への投資というのは、ほかの金融商品への投資とは比較にならないくらいのリターンがありますよね。
ほとんどの人にとっては、金融商品への投資なんて考える前に、自分の生活への投資が圧倒的に重要なんじゃないかなという気がします」
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現代の経済的なサバイバル術について
成田「サバイブするために、みんな人と同じことをやりすぎなんじゃないかな、と。
サバイバル術みたいなものが世の中に出回っているのもその一例だと思っていて。
ある意味で逆説的なんですけど、サバイバルしたり、人と違うものを手に入れるためには、人と違うことをやらないと意味ないじゃないですか。
だけど、こうやって”サバイバル術”みたいなものをひとつ提案して、それが普及しちゃうと、みんな同じことをやるわけですよね。だから矛盾している部分があると思うんですよ。
だから、いかにサバイバル術を考えるとすると、情報を手に入れない、人の話を聞かない、ただ自分が持っている変なクセとか、よくわからない趣味とか、性癖とかみたいなものにしたがって突き進むか。
で、それに突き進んでいれば、人と違うことをやると思うんですよ。
そうしたら自然とサバイブできていることも多いんじゃないかな、みたいに楽観的に考えています」
生きることについて
成田「これからみなさんは、登っているのか落ちているのかわからないような状態、うまくいっているのかいっていないのかわからないような状態、成功に向かっているのか、ただぐずぐず停滞しているだけなのかわからないような状態、そんな時間をすごく長く過ごすことになると思うんですね。
自分もそうですし、誰もがそうなんだと思います。
ただそこで何かあきらめたり、判断したりしないでいただきたいという気がします。
むしろ何がいいことで何が悪いことなのかわからないような状態に耐えることこそが、生きることなのではないかなという気がします。
そして、もしどこかでまわりの人たちが成功だとみなすようなものを、もしみなさんが成し遂げたとしたら、そこから積極的に没落することが大事なのではないかなという気がしています。
ニコニコと自分自身がつくりあげてしまった成功とかプライド、それをどう破壊して、積極的に没落していけるか、それが大事なんだろうと思います」
番外編:焚き火の魅力(雑誌『Lantern』に寄稿したエッセイ「恵みと災い」より)
成田さんは焚き火が趣味(?)みたいなのでしょうか。
Youtubeでも成田さんが焚き火をしている動画を見かけました。
2022年9月1日に発行されたキャンプ雑誌『Lantern』に成田さんは「恵みと災い」という、焚き火にまつわるエッセイを書いていました。
運良く、入手できたので、読ませてもらいました。
最近、なぜキャンプブーム、焚き火ブームが来ているのか不思議だったのですが、成田さんの言葉で少しわかったような気がします。
上記の雑誌から印象的だった部分を引用します。
人類が火に目覚めはじめた頃、自然の火は森や草原や集落を焼きつくし、災いをもたらす荒々しい存在だった。同時に、火は闇を照らし、獣や霊の危険を追い払ってもくれた。ガスコンロのように人工の火ばかりに囲まれた現在の私たちにとって、火のこのツンデレ性はもはや影を潜め、日常で感じることはほとんどない。身をひそめた火の本質がひょっこり顔を出す瞬間が焚き火なのだろう。
雑誌『Lantern』内の「恵みと災い」より
キッチンなどの日常生活で見る火は、調理のためのもの(実用的な存在)ですよね。
さらには人は、火はあぶないもの(脅威的な存在)として教育されます。
ですが自然の中の火(焚き火)は、動物たちや圧倒的な暗闇からわれわれを守ってくれる存在(保護してくれる感じ)です。
この”守ってくれる要素”が自然の中での焚き火にはあるのかもしれません。
人はそれを今、本能的に求めているのでしょう。そんな気がします。
自然の中では、火の”良き面”が見えてきて、気づいたら火に対して親近感というか、安心感を持ってしまうということなのですかね。
そんなことを成田さんのエッセイ「恵みと災い」を読んで感じました。
まとめ
上記で紹介した名言は、このブログの読者のためであると同時に、自分自身へのメモでもあります。
不安になったり迷ったりすることが多い現代で、胸に響く内容ばかりです。
こんなにも簡単な言葉で、言語化できるからこそ、成田さんは天才なんでしょうね。
成田さんといえば、『22世紀の民主主義』という本も出しています(2022年8月上旬時点で、15万部突破)。
Amazonレビューを見ても、注目度の高さがわかります。
とりあえず、これからも成田さんの名言を見つけるたびに、記事に追加していきたいと思っています。
→『天才たちの日課』朝活・コーヒー・散歩の習慣で凡人も天才になれるかも
Amazonオーディブルでこの『22世紀の民主主義』が配信されています。
無料期間の30日をうまく活用すれば、成田さんの著書を耳で無料で聞けますし、興味がある人はAmazonオーディブルをぜひ。