新作が発売される注目される作家と言えば、やはり村上春樹さんですよね。
最近ですと、2020年7月に短編集『一人称単数』が発売されました。
新作が発売されて半年くらい経ちますが、ファンとしては、次はいつ?どんな作品?と期待に胸を膨らませているかと思います。
なので、村上春樹さんの次回の新作小説の発売時期・どんな作品になりそうかを予想してみたいと思います。
もくじ(各リンクから移動できます)
まずは過去20年の村上春樹作品の発売日を振り返る
ざっとこんな感じです。
短編集はイエロー
中編小説はブルー
長編小説はピンク
というふうにわかりやすく色をわけてみました。
このようにまとめるとコンスタントに発売されているのがわかります。
この合間に、エッセイ集や翻訳作品を出版。
年に1回はフルマラソン。
最近では、ラジオ番組もやっています。2020年末には年越しのラジオ番組(年越し生放送2時間)もやられていました。
すごいハードワークです。
村上春樹作品の発売順には規則性がある
発売順をよく見ていると、村上春樹さんの作品発表には規則性があるようです。
長編小説について
2002年に『海辺のカフカ』
2009.2010年に『1Q84』
2017年に『騎士団長殺し』
・・・というふうに、約7年ごとに新作が発売されています。
ということは、長編小説に関して言うと、次回は2024年あたりが濃厚です。
中編と短編集について
中編と短編集に関して、過去の発売時期を見ますとあることに気がつきます。
中編と短編集を1つのまとまりとしてみますと、発売時期について約1年しか間が空いていないことがわかります。下記を見てみてください。
1999年4月『スプートニクの恋人』
2000年2月短編集『神の子どもたちはみな踊る』
2004年9月『アフターダーク』
2005年9月短編集『東京奇譚集』
2013年4月『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』
2014年4月短編集『女のいない男たち』
どれも約1年です。
そして、中編が出たあとに、短編集というようになっています。
ずばり、村上春樹の新作の発売はいつくらい?
上記にまとめた発売に関する規則性を踏まえて考えますと、こうなります。
2020年7月に短編集一人称単数が発売されていますので、次回は……2021年7月から9月!?
そして中編サイズの新作!?
なのかな、と思っています。
2020年7月短編集『一人称単数』
2021年7月あたり? 『新作・中編小説』?
2021年4月・5月頃には新作小説に関して、なにかしらのニュースが出てきそうな気がします。
下記で新しい考察を書いてます(追記部分)
ずばり、村上春樹の新作はどんな内容になりそうか?
2020年には短編集『一人称単数』で一人称小説が久々に復活しました。
村上春樹さんのなかではいま、一人称小説の執筆リズムができているのかな、と思われます。
その流れを引き継ぎ、次回の新作は一人称系(僕を主人公にしたタイプ。例:『国境の南、太陽の西』、『スプートニクの恋人』)の作品になるのではないかと予想しています。
また、村上春樹さんは、中編サイズの小説は「書き手としては一番実験がしやすい」と言われていますので、これまでになかった新しいタイプの中編小説が発表される可能性もありそうです。
下記で新しい考察を書いてます(追記部分)
村上春樹さん、スガシカオさんのラジオ番組に出演(追記:2022年6月)
2022年6月12日に村上春樹さんはJ-WAVEのスガシカオさんのラジオに出演されていました。
その中でスガシカオさんが「最近は制作活動に入っているんですか?」と質問されていました。
そこで村上さんは「それは企業秘密で言えないんですよね。僕は自分の仕事の状況については語らないという主義で」と回答していました。
新作については、秘密のようです。
村上春樹新作についての考察(追記:2022年8月)
村上春樹さんの新作、なかなか出ませんね。
上記で紹介したように作品づくりの流れに決まりがあると、村上さんはおっしゃっていました。
短編集『一人称単数』の次は中編小説なのかな、と思っていたのですが、もしかしたら考え方が変わったのかもしれませんね。
村上さんは70歳くらいです。
仲の良かった同年代の安西水丸さんや和田誠さんも亡くなられました。
さらには最近のコロナの問題です。
コロナにより、世界中で多くの人が亡くなりました。
もしかしたら村上さんは70歳を機に、「自分はあとどれくらい生きるのだろうか」と考えたのかもしれません(勝手な想像です)。
そして、中編よりは長編をひとつでも多く残したいと、方向転換したのかもしれません。
村上さんは自身を長編作家とおっしゃっています。
順番的には中編小説だけど、いつまで生きられるかわからないから、もう残りの人生は、長編小説を書いておきたい!となったのではないでしょうか(推測)。
『騎士団長殺し』、『1Q84』みたいな長編を、まさにいま作っているのかもしれません。
だとしたら、2020年後半あたりから書き始めているはずですので、4年以上かかると考えて、出来上がりは2024年後半から2025年とかでしょうか。
それ以降かもしれません。
もはや発表されるのを待つしかありませんが(→2023年2月1日に発表されました! 発売は2023年4月13日。しかも長編です!)
『騎士団長殺し』後の新作がついに!どんな話なんでしょう?(追記:2023年2月1日)
村上春樹さんの新作長編小説、4月13日に発売…「騎士団長殺し」以来6年ぶり
『騎士団長殺し』後の新作がついに発売されるみたいですね!
現在(2023年2月1日時点)、公開されている情報をまとめてみました。
・発売日は2023年4月13日(木)
・タイトルは未定
・400字詰めの枚数は1200枚ほど
・新潮社から発売
・紙の本と電子書籍が同時発売
・価格は2,970円
・ページ数は672枚(アマゾンの商品ページにこっそり書いてある)
例によって、内容に関しての情報はぜんぜんないですね。
ただ枚数的な部分から、物語の規模感としては『ノルウェイの森(400字詰めの枚数は900枚ほど)』以上、『海辺のカフカ(400字詰めの枚数は1500枚ほど)』未満という感じでしょう。
これくらいの長さでであれば、上下巻、1部・2部となりそうですが、まさか1冊のハードカバーなんでしょうか。
だったら、外で移動中に読むのは難しそうですね。
でも、アマゾンなどのサイトをみると、タイトルも表紙も内容もわからないですが、すでに予約が開始されています。
しかも1冊で2,970円。
アマゾンの商品ページで寸法をみると、寸法 : 19.7 x 14.1 x 3.4 cmとあります。
3.4が厚さの部分ですから、そこそこ分厚いハードカバーが爆誕するかもしれません。
詳しい情報が分かり次第、また更新していきたいと思います。
新作タイトル『街とその不確かな壁』発表(追記:2023年3月1日)
2023年4月13日に発売される村上春樹さんの最新作のタイトルが発表されました。
『街と不確かな壁』。
……なんか聞いたことあるタイトルだなと思ったら、1980年に文學界で発表された『街と、その不確かな壁』がありました。
この中編小説を村上春樹さんは失敗作としてとらえているみたいで、書籍化はされていません。
今回この失敗作を大幅にリライトして、最新長編小説にしたのでしょうか。
あらすじを見ると、古い夢、書庫、街、とあるので、『世界の終りとハードボイルドワンダーランド』の世界観に似た小説かもしれません。
装丁もかっこいいですし、楽しみですね。
村上春樹さんの新作小説が出ない間の楽しみ方
村上春樹さんの新作が出ないので、とりあえず、過去の作品を読み返しておくいい機会かもしれません。
ここ最近、Amazonオーディブルで過去の作品の一部がオーディオブックとして登場しています(2022年8月下旬時点)。たとえば下記です。
・ねじまき鳥クロニクル(1,2,3部)
・東京奇譚集
・世界の終りとハードボイルドワンダーランド
・海辺のカフカ
・螢・納屋を焼く・その他の短編
・神の子どもたちはみな踊る。
・職業としての小説家
村上さんは何度も書き直しをすることで有名ですよね。
あと書き直しの際に、”耳”を使って、音の響きを確認しながら書き直ししているみたいですよね。
だから、村上春樹作品を楽しむいちばんの方法は、もしかしたらAmazonオーディブルなのかもしれません。とりあえず、新作が出るまで、ひさびさに過去の作品を耳から楽しんでみるのもおもしろいかもしれませんよ。
そんな感じの使い方が個人的にはおすすめです。
まとめ
新作長編小説、ついに発売日が決定!(2023年2月1日時点)。
あと2ヶ月ちょっとを待ちつつ、過去作品を読みかえしたりしておきましょう。
あとは、早稲田大学にある村上春樹ライブラリーに行き、村上ワールドにひたってみるのもよいかもしれませんよ。
村上さんの書斎風景を見られますし「ああ、こういう書斎で新作書いていたんだなあ」と思えるはずです。
1999年4月『スプートニクの恋人』
2000年2月短編集『神の子どもたちはみな踊る』
2002年9月『海辺のカフカ』
2004年9月『アフターダーク』
2005年9月短編集『東京奇譚集』
2009年5月、2010年4月『1Q84』(2009年にBOOK1と2、2010年にBOOK3とわかれて発売)
2013年4月『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』
2014年4月短編集『女のいない男たち』
2017年2月『騎士団長殺し』
2020年7月短編集『一人称単数』