もうだめだ……。
もう逃げたい……。
もう消えたい……。
もううつ手がない……。
人生で精神的にそんな追い詰められたとき、ありますよね。
いったいどうすりゃあいいんだよ、というときにこそ、知っておいてほしい、さまざまな人の逆境エピソードや対処法をこの記事では紹介します。
もくじ(各リンクから移動できます)
人生で精神的に追い詰められたときに思い出したいエピソードまとめ
スガシカオ
スガシカオさんは日本を代表する歌手です。
NHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』で主題歌として使われている『Progress』のほかには『夜空ノムコウ』の作詞を手がけたことで有名。
そんなスガシカオさん、デビュー前は普通にサラリーマンをしていたそうです。
夢である歌手になるために、脱サラし、引きこもって自主制作期間に入ります。
貯金を切り崩して機材を購入してデビューの機会をうかがいますが、うまくいかず。
極貧の中、スガシカオさんが食べたのが、胃薬をごはんにかけた胃薬ごはん……(あまりの不味さにその後は食べなかったとか)。
最終的には、デビューするきっかけをつかみましたが、それまではなかなか壮絶です。
J・K・ローリング
世界的にベストセラーになったハリーポッターシリーズを書いたのが、J・K・ローリングさんです。
J・K・ローリングさんはハリーポッターの1作目を書き上げる前は、シングルマザーでうつになり、失業手当を受け取りながら、執筆していたそう。
いくつもの出版社に断られながらも、それほど有名ではない出版社の社長のお子さんが作品を読み、おもしろい!と言ったことで、出版することになったようです。
物書きというと新人賞を通過してデビューが一般的かと思いますが、世に出るための方法は意外なところにあるのかもしれません。
J・K・ローリングさんのエピソードについてさらに詳しく知りたい、ほかにも未来を切りひらいた偉人のことを知りたい人は、下記の『ミライの授業』という本がおすすめです。
安彦孝真(あびこたかまさ)
安彦さんはテレ朝で放送されている激レアさんに登場した人です。
どんな激レアさんかというと……
39歳で会社を辞めて、夢だったJリーガーになった人です。
……ちょっとすごすぎませんか?
まあ、Jリーガーといっても、J1の選手ではないですが、それでもじゅうぶんすごいです。
そんなパワフルすぎる安彦さんの本にはこんな名言があります。
・何事も始めるのに遅すぎることなんてない。
・人生には練習も本番もない。あるのはいまこの瞬間にベストを尽くすことだけ。
『おっさんJリーガーが年俸120円でも最高に幸福なわけ』より
普通の人は年齢を理由に、夢や目標をあきらめてしまいますが、いまこの瞬間がいちばん若いはずです。
どんな状況でも、どのような場所でも、安彦さんのように勇気を出して戦いたいものです。
マイケル・スコフィールド
マイケル・スコフィールドは実在の人物ではありません。
すみません。
マイケル・スコフィールドは、人気海外ドラマ『プリズンブレイク』の主人公です。
『プリズンブレイク』は、無実の罪で捕まり、死刑が確定した兄を救うために、意図的に銀行を襲い、兄と同じ刑務所に入り、ともに脱獄するというドラマ。
ドラマとはいえ、これほどの困難、これほど追い詰められた状況はなかなかないですよね。
兄を救えなかったら、自分も一生刑務所にいることになるかもしれないわけですから。
大切な人が無実の罪で刑務所に入れられてしまっても、普通なら、法的にどうにかしようとか、それがだめならあきらめる……となりそうです。
しかしマイケルはIQ200の頭脳を駆使して、兄を助けます。
間宮中尉(まみやちゅうい)
間宮中尉も、また小説の中の登場人物です。
ちなみに、中尉とは軍隊の階級のことです。
間宮中尉は、世界的な小説家・村上春樹が1990年代に書いた『ねじまき鳥クロニクル』の中に出てきます。
この『ねじまき鳥クロニクル』の1部の話のラストで、ノモンハン事件(1939年に起きた事件)に参加していた間宮中尉はあることがきっかけで敵に捕まってしまったときのエピソードを主人公に話します。
それは、世界の最果てともいえるような砂漠の真ん中の、深い井戸の底でひとりぼっちで過ごしたときの話です。
正確に説明すると、間宮中尉は敵から「ここで銃で殺されるか、それとも、生きたままその井戸にみずから落ちるか」という究極の選択肢を提示されたのです。
間宮中尉は、なんとか生き延びようと井戸に落ちることを選びます。
そこからが壮絶です。
誰も間宮中尉がそんな井戸の底にいることを知りません。
着地の衝撃で足をケガしています。
間宮中尉は直前まで拷問されていたので、裸です。
食べものも飲みものもありません。
普通に考えて、助かる希望はありません。
ただ、何かの希望のように、その井戸に1日に1回太陽の光がまっすぐそそがれます。
……書いていて、なかなか絶望的になってきました。
最終的に間宮中尉はなんとか助け出されるのですが、助けが来るまでの時間は、想像以上に絶望です。
このオーディブルもずっと使うともったいないので、30日以内に解約すれば無料ですし、その使い方がおすすめです。
長編小説なので、集中力のある人は聞いてみてください。
夏目漱石(なつめそうせき)
夏目漱石は明治時代の文豪です。
『吾輩は猫である』『坊っちゃん』『こころ』が代表作です。
漱石は33歳のとき、国からロンドンへ留学を命じられます。
デビュー作の『吾輩は猫である』を書く前のことです。
英語が得意だった漱石はロンドンで英語が通じず、容姿に劣等感を感じたり、文学とはなんなのかを考えすぎて、うつになります。
そんな絶望的な状況で、漱石は『自己本位』という言葉を考え出します。
漱石はそのときの心境をを残しています。
この時私ははじめて文学とはどんなものであるか、その概念を根本的に自力で作り上げるよりほかに、私を救う道はないのだと悟ったのです。今までは全く他人本位で、根のない浮き草のように、そこいらをでたらめに漂っていたから、駄目であったという事にようやく気がついたのです。
『私の個人主義』
ロンドンでの体験が、帰国後の漱石に『吾輩は猫である』を書くきっかけを与えました。
このロンドンの話・自己本位の話は、私の個人主義という本に掲載されています。
WEB漫画家の都会(とかい)
都会さんは『会社がツライ なりたい自分を見つけるまで』というコミックエッセイを出版されているweb漫画家です。
『会社がツラい』では、都会さんは会社を自主退職します。
次の勤務先を決めずに、とりあえず失業手当をもらいながら、離職期間に入ります。
そこで落ち着く時間ができて、web漫画家として、なんとか活路を見出していきます。
追い詰められたと感じるときは、転機かもしれない
上記で紹介したエピソードはどれも、強烈な印象を与えてくれるものばかりだと思います。
どの話も、何かを達成する前には、「もうだめだ……」みたいな絶望的な状況があります。
今、もうだめだと感じて、精神的にも追い詰められてしまった人は、まさに人生の転機かもしれませんよ。
【追い詰められたときの対処法・会社員の場合】どうしてもつらいなら、いったん逃げる!
上記で紹介したエピソードの中で、普通の人がいちばん身近なものは、会社がツライ、というものではないでしょうか。
追い詰められているときというのは、なかなか冷静にものごとを判断できません。
会社がツライ、やめたい……が何度も繰り返されると、最悪の場合、自殺につながる行動に向かう可能性もあります。
数ヶ月分の貯金があるのなら、まずは落ち着く時間を確保するために、上記の都会さんみたいに、あとさき考えず、離職するのもひとつの手です。
将来のことなんて、冷静な状況にならないと考える余裕がないですから。
時には逃げるが勝ちということもあります。
いきなり辞めたらまわりに迷惑がかかるかも……と思う人もいるかもしれませんが、僕の経験上、いきなり辞めた人の穴は、誰かがすぐさま埋めているのを見ました。
会社なんて、そんなもんです。
自分にしかできない仕事なんて、どこの会社にはないです。
あったら、逆に大変です。
代わりなんていくらでもいるくらいの姿勢で会社は僕たちを雇用しているでしょうから、こちらも辞めたいと思ったそのときに辞めます、くらいの姿勢でいないと割に合いません。
ただ、会社を辞めるということになったとき、ひとりでおこなうのは精神的にもつらいはずです(そのときはつらかった)。
今は退職代行みたいなサービスもあり、条件が合えば、即日退職だってできる時代です。
ツライ、もう終わりにしたいと感情が爆発しそうになったとき、電車に飛び込んだりして人生を終わらせるのではなく、会社生活を終わらせましょう。
絶対、なんとかなります。
回復したあなたがなんとかするはずです。
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まとめ
もし、あなたが追い詰められたと感じているのであれば、きっと転機なのでしょう。
いま追い詰められている状況は、上記で紹介したエピソードよりも厳しいでしょうか?
厳しければきっとそれはあなたに与えられた試練かもしれません。
あなたが今、会社員でつらいと感じているのであれば、頼れるところは何かに頼って、そして……なんとか、死なずに生き延びてください。

→【休み(連休)明け】月曜に会社に行くのがつらいときの対処法(出社はカフェで落ち着いてから)