椅子に座っているだけなのに疲れて集中できない……。
テレワークで家でずっと椅子に座っていて腰痛気味……。
日本人にはどんな椅子がいいの?
そもそも正しい椅子の座り方って?
スタンディングデスクっていいの?
今回はこのような疑問を解決する記事です。
2021年10月25日(月)J-WAVEの朝の番組『STEP ONE』の「SAISON CARD ON THE EDGE」というコーナーで取り上げられた『テレワーク時代のデスクチェア問題解決法』の内容をふまえて紹介します。
もくじ(各リンクから移動できます)
そもそも椅子に座るとなぜ疲れるのか
腰痛対策や姿勢改善の椅子を扱うアーユル・チェアーの代表の方の説明によると、まず前提として日本人と欧米人は骨格や筋肉のつき方に違いがあるとのこと。
骨格や筋肉のつき方の違いにあわせて、本来であれば使う道具も変わってくるのです。
例えば下記のような感じです。
・日本のノコギリは引くときに切れるが、欧米のノコギリは押すときに切れる
・鍬(くわ)は引いて使うが、スコップは押して使う
椅子はそもそも欧米人が作った「座るための道具」です。
つまり、昔から畳文化で美しい姿勢で正座をしていた日本人にとって椅子は基本的には使いこなすのがむずかしい道具なのです。
椅子による健康被害について【テレワーク腰痛が増えている】
世界でいちばん座る時間が長いのは日本だそうです。
1日8時間近くも座っており、日本人はよく座る国民。
そのおかげで現在、日本人の4人に1人が腰痛という結果に……。
コロナウィルスの拡大により在宅勤務で、オフィス用ではない自宅の自分の椅子に座っての作業が増えて、「テレワーク腰痛」というものも増えています。
椅子に長く座る人と椅子に長く座らない人の死亡リスクのデータを紹介します。
ある海外の大学の調査では、長く座る人のほうが死亡リスクが2倍になるとのこと。
アン・ハサウェイとロバート・デ・ニーロが出演した『マイ・インターン』という映画では「sitting is a new smoking」という言葉が出てきます。
つまり、椅子に座ることはタバコを吸うことと同じくらい、将来的に健康被害が出てくる行為なのです。
ちなみに、一般的なオフィスチェアーに座って8時間の仕事をした場合、2時間くらいしか集中できていないそうです。
一般的なオフィスチェアーではなかなか良い姿勢が保てません。
姿勢が悪くなりながらも椅子に座りつづけることで胸が狭まって呼吸が浅くなります。
すると脳に酸素がいかなくなり、集中力が落ちるわけです(椅子に座る場合は、30分に1回は立ち上がるのがおすすめ)。
生産性が落ちるということは企業の収益が落ちてしまいます。
個人の作業レベルで考えると集中できない時間が多いと作業効率が悪くなり、業務成績が伸びず、痛手ですよね。
そのため、作業をする上でチェアーの選択は重要な要素になってきます。
【テレワーク腰痛対策】姿勢が良くなる椅子『アーユル・チェアー』とは
アーユル・チェアーはオフィスや学習用に使える健康椅子です。
キャッチコピーは、日本人のためにつくられた姿勢が良くなる健康椅子。
昔の日本人が畳の上に美しく座る際に”坐骨(ざこつ)”を意識していたように、このアーユル・チェアーは、世界で初めての「坐骨で座る」ことをコンセプトにした椅子なのです。
「坐骨で座る」と姿勢が良くなり、疲れにくくなります。
アーユル・チェアーの背もたれは最小限で座面もやわらかすぎず、硬すぎずでコンパクトでスタイリッシュな見た目の椅子です。
アーユル・チェアーは、多くの学校や塾、会社などでも導入されているみたいです。
椅子を変えるだけで作業効率が上がるのであれば、簡単にできる改革ですね。
正しい椅子の座り方・選び方
正しい椅子の座り方について
1.足を肩幅くらいに広げて、おしりは深めに座ること。
2.深く座り、坐骨(ざこつ)を感じて座ることが大切。
こうすると骨盤が立つため、姿勢の良い状態で座ることができます。
椅子選びの際は硬い座面がおすすめ
椅子選びの際は硬い座面がおすすめだそうです。
ソファー選びでもやわらかいソファーだとおしりが沈み、骨盤が斜めになるために、腰に悪影響です。
座り心地がいい=腰にいい、というわけではないのです。
馬術をやっている人を想像してみてください。
姿勢がいいですよね?
背もたれがなくても坐骨で座っているため、です。
一般的な椅子とアーユル・チェアーで座ったときの集中力を比較したところ、アーユル・チェアーだと集中力が35%向上するらしいです。
このアーユル・チェアーですが、東京都内だと原宿にショールームがあって試しに座れるみたいです。
東急ハンズでも店舗によっては取り扱いがあるところもあるそう。
世界的な小説家・村上春樹が使っている椅子『バランススタディ』
『ノルウェイの森』でおなじみの世界的な小説家・村上春樹は小説だけではなく、エッセイや翻訳などなど数多くの作品を世に送り出しています。
村上春樹さんのようなハードワーカーは普段の執筆において書斎でどのような椅子を使っているか気になりますよね。
2021年10月に早稲田大学内にオープンした『村上春樹ライブラリー』の地下1階にある書斎に、使っている椅子が展示されていました。
村上春樹さんは『バランススタディ』という椅子を使用されているみたいです(詳細は下記の関連記事)。この『バランススタディ』は座ると自然に姿勢をサポートしてくれて、疲れにくい椅子。
村上春樹さんは、執筆時は毎朝4時から6時間以上も作業を継続するそうです。
作家というのは自宅ワークのプロみたいな存在です。
つまり、ワーカホリックな村上さんが選んでいるということは『バランススタディ』という椅子こそ、自宅ワークにおける椅子の最適解ということかもしれませんね。神ブロガー・マナブさんも椅子への投資をすすめている。「AKRacing」
マナブログを運営されているマナブさんは海外で生活をされながらブログやNFTなどで活躍されている人です。
そんなマナブさんは生産性を上げるために椅子への投資をすすめていますね。
マナブさんは「AKRacing」という椅子がお気に入りみたいです。
自宅にある『疲れやすい椅子』を『疲れにくい椅子』に変えるのもあり
自宅にすでに椅子があり、新しく高性能な椅子を買う予定はない……。
ただ、いまある椅子に満足はしていないという人は、創業1566年の寝具の西川産業が発売しているエアーポータブルクッションがおすすめです。
使い方はすでにある椅子の座面に置くだけ。
点で支える高機能ウレタンによって、体にかかる圧力を分散してくれます。
ずっと座っていても疲れにくく、長時間のテレワークをしている向けの商品と言えるでしょう。
西川産業といえば高性能マットレスのエアーで有名ですよね。
エアーは大谷翔平選手や田中将大選手が愛用していることでも知られています。
遠征先にも持参しているみたいですよね。
このエアーポータブルクッションは、彼らのハイパフォーマンスを生み出しているマットレスと同じ機能が組み込まれているクッションなわけです。
テレワーク用に新しい椅子を買うスペースが自宅にない人には、こちらのエアーポータブルクッションを使用するのが良いかもしれませんよ。
持ち運びも可能ですので、テレワーク以外の場面(ドライブ時のシートや飛行機の座席など)でも使えますから、使い勝手のいいアイテムです。
座ると疲れる人はスタンディングデスクもあり
人間の骨格自体が立ったり、歩いたりすることに向いているため、立って仕事をするのも理想的だそう。
立っているときよりも、座っているときのほうが2倍も腰に負担がかかっているとのこと。
腰痛の人は座るよりもなるべく立っていたほうがいいみたいです。
座ることは疲れを取っているように見えて、実は疲れをためる行為です。
ということは人生を長期的に考えていくと、電車でもなるべく立っていることのほうがベター。
座って作業をするよりも立って作業をするほうが楽という人はスタンディングデスクの導入を考えてみるのもよさそうです。
電動昇降式であれば高さ調節もできますし、疲れたときは椅子を用意して座りながらも作業ができますから買うなら、電動昇降式ですね。
スタンディングデスクについて個人的に注目しているのは、ITOKIの『toiro(トイロ)』という電動昇降式のスタンディングデスクです。
人気YouTuberのカズチャンネルのカズさんが自宅にスタンディングデスク(L字型)を導入している動画がありました。
なんと30万くらいするらしいです……。
気になる方はこちらをご覧ください。
まとめ
誰もが日常のなかで何時間もおこなっている”座る”という行為。
座ることは、実は体にかなり負担のかかる行為です。
ただ、人は”座る”という行為から離れて生きていくのはなかなかむずかしいです。
というわけで、いかに姿勢良く、疲れないように座る(もしくはなるべく座らないか)が大切です。
今回は疲れにくい椅子・スタンディングデスクについての紹介でした。
作業時の集中力を高めるためには、姿勢を良くする椅子を選ぶのが良いです。
また、立って仕事をしたい人はスタンディングデスクもありです。
座る場合は、どんな場面でも坐骨を常に意識して座っていきたいものです。
興味がある人はそれぞれの製品についてチェックしてみてください。
・農耕民族の日本人は畑作業をするため、猫背で肩が内側に入る
・狩猟民族の欧米人は狩りをして弓を引くため、胸が開いている